ご飯・空手・渓の日記


by 4433yoshimi
カレンダー
S M T W T F S
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30

<   2013年 09月 ( 3 )   > この月の画像一覧

神々の棲む山で

f0207325_18393630.jpg

渓の中での泊まりはタープ一枚かけて野宿スタイルの私と吐渓は、アウトドアの遊びの中で、旅館やホテルに宿泊することがほとんどない。たとえ先乗りしたとしても、道の駅や公園などでテントか車中泊。それが長野県松本市奈川にある宿「鳥屋沢」に泊まってみようかと思いたったのは、以前、釣り仲間に紹介されて食事に立ち寄った際、ご主人の山遊びや山の恵みへの並々ならぬ愛と感謝と知識・経験に感じ入ったからであり、ちょうど鈴鹿山脈のキャンプ場にて開催された猪・鹿・スッポンなどのBBQの会にお招きいただき、その帰路途中にあるからでもあった。それに何より、折しもキノコのシーズン、あわよくばキノコ散策ができるのではないか、というのが一番の理由でもあったのだけれど。

鈴鹿の水晶キャンプ場では猪の丸焼きや鹿刺し、スッポン鍋、猪鍋、スイートポテト、クリームブリュレ、などなど酒池肉林。途中、近くで採れたタマゴタケをナスと炒めたり、下の沢で裸で水浴びをしたり、参加した方々と親交を深め合ったりして夜は例のごとく吐渓とふたりテントへ。深夜、何か濡れたものが足に付いている、と気付いて見ると大きなヒル! 車に避難して再び寝たが、たぶん、藪の中でヒルまみれになった子どもたちがテントに入って遊んでいたせいだろう。いやはやキャンプ場でヒルに襲われるとは青天の霹靂だった。
f0207325_18412242.jpg

そしてその翌日、昨年、訪ねてファンになった養老渓谷の菊水という湧き水を汲みにいって階段でスッテンコロリン。背中から落ちたもののザックに背負っていた水汲み用の2Lペットボトル5本がクッションになってくれて無傷。見ていた方を驚かせたりした後、BBQに参加されていた彦根市のお好み焼き屋さん「きゃべつ畑」へ。驚いたのがキーマカレーなるお好み焼き。お好み焼きの上にキーマカレーがのっているのですぞ! ほかにもホルモンお好み焼きやグラタンお好み焼きなど、若きご主人のお好み焼きにかける留まることを知らぬ探求心と愛に脱帽。たらふくいただいて、奈川へ。
f0207325_18402718.jpg

数年ぶりにお会いしたご主人は、以前はいかにも若旦那という感じだったのが、体格もひとまわり大きくなって風格も増していた。露天の温泉に入った後、楽しみにしていた晩ごはんをいただく。アミタケ、ショウゲンジ、マツタケ、鮎などなど。そしてしめは手打ちのそばという滋味深い内容で大満足。特に、そばをしゃぶしゃぶ風にして食べる「とうじそば」が印象深かった。食事後は、ご主人と酒を飲みながら奈川の話を伺う。なんと、5歳まではすぐ近くのダムに沈んだ部落に住んでいたとか。ダムができて多くの住民は松本市に移ったが、ご両親はこの地に留まり、生きていくことにしたのだという。f0207325_18425953.jpg
これまで、全国各地の源流に釣りに行き、秘境と呼ばれる場所は数多く見てきた。その中でもここ、奈川は私が見た中ではもっとも秘境と呼ぶにふさわしい、山深い場所である。どうしてここに住むことになったのか、住み続けているのか、ここへ向かう山襞を縫う道を走りながら、ぜひとも伺ってみたいと思っていた。その答えは、その夜には見いだせなかった。

翌日、山にキノコの様子を見に行くというご主人に同行させていただけることになった。キノコの城はめったなことでは人に教えない。それなのにご一緒させてくれるご厚意に感謝。今年、ネットで取り寄せたスパイク地下足袋のおかげで恐怖心なく急斜面を上ったり下ったり。途中、要所要所でご主人は手を合わせて拝礼。小国のマタギにお会いした時にも感じたが、山で生活の糧を得ている方たちの山への敬虔な気持ちは感動的ですらある。生かされていることへの感謝の気持ちが、ひしひしと伝わってくる。

その日は、ご主人は様子見のつもりとのことだったが、運よく様々な恵みに遭遇。まずはショウゲンジ、アミタケ、そしてマツタケ発見、ホンシメジ発見、帰路にはヤマイグチも。素晴らしい山だった。こんな山にはお目に掛かったことがないというほどのたいしたキノコのお山だった。マツタケの菌を絶やさないように採取する方法も教わった。まあ、なんて素晴らしい!
そうして半日、ご主人と一緒に山を巡って、昨夜、わからなかった答えを見つけたのだった。ここに住み続け、命のバトンを次の世代に渡していきたいと願う気持ちを。
そして、前夜、ご主人が語った、福島原発事故で自然の恵みをいただいて生きてきた多くの方々の無念への深い共感も腑に落ちたのだった。

ありがたいことに家で食べる分を分けていただいて帰宅。ことさらにおいしいキノコだった。この食文化、生活文化をいつまでも伝えていってほしいと心から願う。

●きゃべつ畑 〒522-0068滋賀県彦根市城町2-9-1 ℡:0749-24-2600
●鳥屋沢 〒390-1611 長野県松本市奈川2562-2 ℡:0263-79-2268
[PR]
by 4433yoshimi | 2013-09-26 18:42

ひたひたと秋が

f0207325_14571858.jpgそれほど激しく空腹でなく、ゆったり食事をしたい時に行くのが中野の鍋屋横町のそば屋「まつや」。もう80歳過ぎとおぼしき白髪痩躯の店主が、吐渓が行くと、おしゃべりをしにフロアに出てきてくださる。そのたたずまいがなんともいい風情だ。まっとうな職人さんらしさといい、上品さといい、しかも人情味にあふれている。思わず苦手ながらも日本酒を飲みたくなるってもんさ。

ゆるゆる、酒を飲みながら鴨焼き(これがまた絶品)を食べていると、向かいのマンションに住むひとり暮らしののおばあさまが来店。頭も目も体もしゃんとしているけれど、さすがにご飯を作るのはおっくうらしく、まつやで食べることが多いらしい。その日は、お店の人と「おそばもいいけどご飯にしようか」とか「それだと食べきれないから」とか話しながらようやく決定して、親子丼をお持ち帰りに。そうして日々、会話をしたり体をいたわってもらったりすることが、ご飯を食べる以上に大事なんだろうな。

その日は台風が上陸した日。おばあさんは、まつやが営業するかどうかマンションの窓から見て待ちかねていたそうな。

翌日である昨日、明石の魚棚の近くに住む従姉が送ってくれたはせ蒲鉾店の天ぷら各種到来。ここの天ぷら
は、瀬戸内海の魚を使用していて、いかにも関西らしいちょいと柔らかめのサツマ揚げなのである。本来は、さっとあぶって生姜のすったのを薬味にして食べるのが王道。
私は夕刻、仕事から空手の稽古に向かう地下鉄の乗り換えが三越前だったので、久しぶりに三越本店に寄ってみた。ここは何年か前、デパートの祭事のバイトをしていた時に、数週間、働いたことがある。驚いたのは、社員食堂の充実ぶり。ちゃんとした寿司職人のおじいさんが握る寿司あり、打ち立てのそばあり、で他の数多のデパートとは格もプライドもハンパではなかった。社員同士が使う符丁も、歴史を感じさせるものだった。
f0207325_14561293.jpg

さて、放射能汚染された魚も野菜も避けたい私としては、スーパーやデパートではかなり吟味して買うほうなのだが、ここ、三越本店の商品の充実ぶりに圧倒された。しかも、ものがいいことおびただしい。魚は若狭湾の干物コーナーであるとか、いやはや、なんともはや、素晴らしいのひと言。さぞかし食料品コーナーのマネジャーは凄腕の方なのだろう。新宿三越とは全然違うよ。
といっても値段はそこそこなので、厳選して買うことにした。とりあえず大根。ここのところおいしい大根に巡り会ったことがないので、清水に舞台から飛び降りた気持ちで480円の北海道大根を購入。でも、ものすごく大きいんだよ。通常の大根の3本分くらいある立派な瑞々しい大根で、私は無理矢理空手着の入ったリュックに押し込んだのさ。いやー、重かったのなんの。
稽古が終わって帰宅し、大根おろしに従姉が天ぷらに同梱してくれたちりめんじゃこをバサッと振りかけて食べたら、ものすごくおいしくてめまいがした。チリメンもおいしいけれど、こんなおいしい大根、初めてかもしれない。

というわけで、今日、私はこの秋初めてのおでんを作製。なにしろおいしい大根と天ぷらがあるんだもの、それっきゃないだろ。コンニャクとゆで卵も。
ネットで練り物屋さんの“おいしいおでんを作るコツ”まで調べて作りました。
いやー、やっぱりものすごくおいしい大根だった。この大根が食べたくて、私よはまた三越に行っちゃうだろうと思う、この秋。
[PR]
by 4433yoshimi | 2013-09-19 14:59
目新しい食材は楽しい。山口県から贈っていただいたハモ、湯引きと天ぷら、煮付けにしたが、まだ残っている。沼田の家にも持ち込み、続いて探求。
f0207325_13545194.jpg

実はその数日前に、熊本県から豆腐と油揚げを取り寄せた。スーパーで流通している豆腐の原料はほとんどが海外の遺伝子組み換え大豆と知り、熊本の大豆で熊本で作ったものを食べてみたいと思ったのだ。いやはやこれが、かなりワイルド。豆腐も堅めで、重いし、味が濃厚。私はどちらかというとふんわりと柔らかい豆腐が好きなので、好みのタイプとは違うけれど、これはこれでいいのだろう。油揚げもこちらの厚揚げと見まごうほどの厚み。どうしてもいなり寿司が食べたかったので、強引に厚い三角揚げの油揚げで作ってみた。
やっぱりこれは失敗だよなあ。私としては食べたかったいなり寿司が食べられたので納得はいくが、吐渓は、果てしなく??????だったようだ。まあ、食文化というのは、同じ日本であっても九州と関東ではかなり違うということか。
f0207325_13551659.jpg

さて、ハモである。今回、調理した中で一番のヒットはバタームニエル。これは素晴らしくおいしかった。骨切りされた細かな骨も気にならないし、バターの風味で身もコクが増しておいしいのなんの。フライにしてもかなりいけるだろう。どちらにせよ、ハモは洋風料理が似合うと激しく納得。一緒にいただいた舌平目が、意外なことに和風の煮付けがおいしかったように、食材は作ってみなければ、食べてみなければわからない。
f0207325_13554591.jpg

取り寄せた送料無料油揚げ豆腐があまったので冷凍に。木綿豆腐は、凍らせると高野豆腐のように煮物にするといいらしい。最後の残りのハモと一緒に韓国風にニンニクたっぷり、コチジャンと一緒に煮てみたら、いやはや、いいじゃないの。酒の肴に最高。ご飯のおかずだったらもっと濃い味にするけれど、私としてはこのくらいがジャスト。京都出身の母、いうところの凍らせ豆腐に煮汁がしゅんでるところがたまらなくいい。

それにしてもまたどうしてこんなに暑さがぶり返したのか。9月の渓の予定と台風の進路を見比べる今日この頃。
[PR]
by 4433yoshimi | 2013-09-02 13:55