恵みいっぱいの魚野川から
2013年 08月 15日
今回は、イワナ料理のレパートリーを拡げてみようと、いくつかの新メニューを作ってみた。
まずは初日にイワナのチーズ焼き。三枚に下ろしたイワナに軽く塩コショーして粉をはたいてソテーし、溶けるチーズをのせてフライパンで蒸したもの。いやはや、たまげるほどおいしかった。チーズの濃厚さとイワナのうまみのコラボレーション(笑い)ですか?
残ったチーズは、翌朝、イワナ汁にご飯とタマネギを入れて煮込み、チーズを投入してチーズリゾットに。淡泊な雑炊がボリュームアップで大満足。
もう一品は、ドジョウ鍋風。三枚に下ろしてドジョウくらいの大きさにカットしたものをフライパンに敷き詰め、イワナが浸るくらいめんつゆを入れ、その上にゴボウの皮むき器で細長くしたものを大量に乗せる。そこにフタをするのだが、ゴボウでふたが閉まりきらないのを石で重しをして蒸し煮に。ゴボウがしんなりしてフタの収まりが良くなったらイワナとゴボウをほどよく並べ、その上にネギの小口切りを大量に乗せて再びフタをして数秒で完成。
いやはや、これまたドジョウ鍋より上品な味で絶品。ただ、イワナが煮崩れてしまうので、事前に片栗粉をまぶして吉野打ちにするほうがいいかもしれない。これは次回の仮題だね。
夕餉をにぎわせてくれたのは、入渓前の林道でいただいたオオイチョウタメとチタケ。オオイチョウタメはベーコンと炒めて、チタケはチタケご飯にしていただいたのだが、これはもう何とも表現のしようがないくらいのおいしさだった。自然の恵みは、どんな凄腕の料理人でもかなわない驚きと喜びに満ちた美味を与えてくれる。人間はどうしたって自然にはかなわない。いくら改良しようが遺伝子を組み替えようが、小手先の人間の技術なんて、長い長い地球の歴史から見れば、やがては消えゆく突然変異のようなもの。山と渓の恵みに生かされて過ごす時間は、心も体も豊かにしてくれるんだよなあ、感謝。
全員、怪我なく楽しく帰ってきて、里は正にお盆。いつもより少し静かな東京で、日に日に盛夏をすぎていくのを感じたりして仕事もしたりして。
by 4433yoshimi
| 2013-08-15 08:36