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ご飯・空手・渓の日記


by 4433yoshimi
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恵みいっぱいの魚野川から

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先週、毎年恒例の上信越国境・魚野川3泊4日完全遡行完了。例年はどこかで必ず雨に降られたものだが、今回は一滴の雨もなく、晴天続き。水量も入渓直後は多めだったものの、日に日に減少。おまけに集中豪雨の爪痕か、大淵も土砂で埋まっているところが多く、胸まで浸かったり泳いだり、の寒い思いをしなくてすんだ。そう、東京では水浴びしたいほど暑いけれど、魚野川の水は冷たく、吹く風も涼やかで、夜など寝袋に入っていていても冷える。ああ、なんて快適な自然環境。低めの気温のせいか蚊もほとんどいない。まあ、ブヨくらいは大目に見なくちゃね、の余裕の心。
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今回は、イワナ料理のレパートリーを拡げてみようと、いくつかの新メニューを作ってみた。
まずは初日にイワナのチーズ焼き。三枚に下ろしたイワナに軽く塩コショーして粉をはたいてソテーし、溶けるチーズをのせてフライパンで蒸したもの。いやはや、たまげるほどおいしかった。チーズの濃厚さとイワナのうまみのコラボレーション(笑い)ですか?
残ったチーズは、翌朝、イワナ汁にご飯とタマネギを入れて煮込み、チーズを投入してチーズリゾットに。淡泊な雑炊がボリュームアップで大満足。

もう一品は、ドジョウ鍋風。三枚に下ろしてドジョウくらいの大きさにカットしたものをフライパンに敷き詰め、イワナが浸るくらいめんつゆを入れ、その上にゴボウの皮むき器で細長くしたものを大量に乗せる。そこにフタをするのだが、ゴボウでふたが閉まりきらないのを石で重しをして蒸し煮に。ゴボウがしんなりしてフタの収まりが良くなったらイワナとゴボウをほどよく並べ、その上にネギの小口切りを大量に乗せて再びフタをして数秒で完成。
いやはや、これまたドジョウ鍋より上品な味で絶品。ただ、イワナが煮崩れてしまうので、事前に片栗粉をまぶして吉野打ちにするほうがいいかもしれない。これは次回の仮題だね。

夕餉をにぎわせてくれたのは、入渓前の林道でいただいたオオイチョウタメとチタケ。オオイチョウタメはベーコンと炒めて、チタケはチタケご飯にしていただいたのだが、これはもう何とも表現のしようがないくらいのおいしさだった。自然の恵みは、どんな凄腕の料理人でもかなわない驚きと喜びに満ちた美味を与えてくれる。人間はどうしたって自然にはかなわない。いくら改良しようが遺伝子を組み替えようが、小手先の人間の技術なんて、長い長い地球の歴史から見れば、やがては消えゆく突然変異のようなもの。山と渓の恵みに生かされて過ごす時間は、心も体も豊かにしてくれるんだよなあ、感謝。

全員、怪我なく楽しく帰ってきて、里は正にお盆。いつもより少し静かな東京で、日に日に盛夏をすぎていくのを感じたりして仕事もしたりして。
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by 4433yoshimi | 2013-08-15 08:36